中退共とは「中小企業退職金共済制度」というもので、簡単に言えば、会社が従業員の退職金を準備するために使える制度です。
この「中退共」の掛金は社員のお給料から引いてはいけません。事業主が中退共に対して掛け金を払います。その代わり、この「中退共の掛け金」は「全額損金(経費)」となり、会社側は大きな節税ができます。
節税をしながら従業員の退職金を準備できる^^すばらしい制度ですね^^
しかし、この制度を「悪用」する会社もかなり多いようなのです。
会社が掛け金を払っているが退職金は全額従業員のもの。それが中退共の制度です。
中退共の考え方としては、会社が「社員の退職金積立」をするものです。
なので、中退共の退職金は「従業員名義」の口座に振込まれる形になります。
しかし、会社側としては「社員の退職金の準備」のお金ですので、税務上では「全額損金」
つまり「必要経費」として考えられ、会社の支払う税金が大幅に節税できるわけです。
文才がなくて、小難しくしか書けないのですが、何となくわかりますでしょうか?
簡単に言えば、会社が従業員に掛けた退職金の積み立て分は、退職時は全額従業員のものなのですね。これは、中退共のHPにもしっかり書いてあります。
中退共からの退職金を減らせる場合は、懲戒免職等の場合にのみ限りで、
必ず中退共に対し「手続き」を行い、その書類で判断し、中退共側が「退職金を減額してもよい」と許可した場合のみ、
減額した分の退職金を中退共に返すことになります。
会社側は中退共の退職金に対しては、一切タッチできません。
はい!!ここ超重要!!
中退共の退職金を会社に返戻するように誓約書を書かされた
というのを知恵袋で見ましたが、とんでもない脱税行為です。
従業員の口座に直接振込まれるので「返戻」という言い方をしてくると思います。
中退共から支払われた退職金は1円たりとも「会社に返戻」する必要ありませんからね!
中退共のHPにもしっかり記載してありますからね!
だって、掛金はずっと「経費」として払ってきて、会社側はしっかり「節税」という恩恵を受けているのです。
中退共の退職金を従業員に返戻させるということは、
本当は使ってもいない経費の領収書を自分で書いて「経費で~す」と申告するのと一緒です。
思い切り脱税行為です。
退職時はまだまだ先だよ。という方も多いかもしれませんが、中退共に加入している場合は、
「中退共の退職金は全額自分のもの」としっかり覚えておいてくださいね!!
中退共に加入しているかどうかはどうやってわかるの?
5月か6月ころだと思うのですが
「中小企業退職金共済制度 加入状況のお知らせ」というものが、給与明細とともに入ってきます。そこに、今まで掛けた掛け金と月数が書いてあります。
ちなみにオットは月額5000円の掛け金で会社が払ってくれています。
掛け始めてからどうやら今で13年目ですね。ななが退職した年みたい(´;ω;`)
去年の掛け金から算出すると、149ヶ月掛けているので、およそ80万円程度になるようです。
12年程度ですと、まだ100万円切りなのですが、これが定年までずっと掛けていたとすると、オットの場合は65歳定年だと勤続40年になりますので
およそ295万円と、中小企業の退職金としては、かなり大きな金額になります。
「うちの会社の退職金は500万円という規定だから、中退共の分から超えた分を会社に返戻してください」
「中退共の掛金は会社で払ってたのだから、あなたのものではないんですよ」
みたいに言われても、
断固「中退共の退職金のほうはお返ししません」と言い切りましょう!
どうせ、退職して、会社と縁が切れるんです。
最後くらい、きちんと権利を行使しましょうね!!